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司法書士事務所の記事

  • 遺留分規定の改正の話

    2020年6月4日

    新人補助者の野田です。皆様は「遺留分」という制度をご存知でしょうか?

     

    遺留分とは、簡単に言うと、「どんなことがあっても奪うことのできない、相続人の相続財産に対する一定の権利」です。

     

    例えば、夫婦と子供二人の家庭で、亡くなった夫が、「自分の全財産を長男に相続させる」という遺言を残していた場合、配偶者である妻やほかの子供たちは、全く相続財産を取得できないことになります。もし相続人が特に財産を持っておらず、相続財産を当てにしていたのであれば、その相続人は明日の生活にも困窮することになるかもしれません。このような相続人を救済するため、遺留分という制度は存在します。

     

    遺留分が認められているのは、法定相続人のうち、配偶者、被相続人の子、子がいない場合には被相続人の両親や祖父母です。その割合は、①配偶者や子が相続人であれば、相続財産の2分の1、②直系尊属(父母や祖父母)のみが相続人である場合には、その直系尊属である相続人の相続財産の3分の1、となります。

    そして、各相続人の遺留分は、この遺留分の対象に法定相続分を掛けて計算します。配偶者と子供二人が相続人であれば、配偶者の遺留分は、相続財産の2分の1×2分の1=4分の1となります。

     

    とはいえ、あくまでも遺留分は、受け取る「権利」があるということなので、遺留分を侵害された相続人が何も主張しなければ、侵害された財産は戻りません。

    また、被相続人の兄弟姉妹が出てきませんでしたが、兄弟姉妹には遺留分がそもそもありません。これらの点にはご注意ください。

     

    では、遺留分制度のどのような点が改正されたのでしょうか?

     

    改正前は、遺留分を侵害された相続人は、侵害された分を金銭で支払うよう求めることができませんでした。相続財産が不動産の場合、遺留分を侵害された相続人が遺留分を主張すると、当然に相続人の共有となり、ある相続人が不動産を売りたいと考えても、共有では不動産全体を一人で売ることはできないのです。

     

    そこで今回、2019年7月1日から民法が改正され、遺留分を侵害された人が、遺留分侵害額に相当する分を金銭で請求することが可能になりました。また、遺留分を侵害された部分に対し、その価値に相当する金額を支払うことで清算することが原則とされました。こうすれば、不動産などを共有させられ、処分権が制限されるということはなくなり、一方で遺留分権利者の権利は金銭債権という形で保護されます。なお、遺留分の請求を受ける側に、支払いのための金銭の準備が難しい事情がある場合には、裁判所に申し立てを行って一定期間の猶予を受けることができます。

     

    また今回の遺留分規定の改正では、遺留分の算定基準についても変更がありました。

     

    遺留分を算定する基準となる財産は、「相続開始時の被相続人の財産」と「被相続人が贈与した財産」からなります。

    これまでは、相続人に対する生前贈与はいつ行ったものであるかを問わず、遺留分の算定基準となる財産に算入されていました。しかしこれでは、「困っている息子のために」と被相続人が贈与した財産も、遺留分が問題になった場合には、息子は該当する財産を戻さなければなりません。もし、このような贈与が、例えば40年前に行われていたという場合であれば、贈与を受けた者は、40年も経ってから財産を返還しなければならず、大変不安定な立場に置かれることになります。

     

    この点について、今回の改正で、遺留分の算定基準となる相続人に対する贈与は、「相続発生前10年以内」に行われたものに限定されることになりました。期限が「10年」と限定されたことで、これらの問題について一定の範囲で受贈者が保護されることになったといえるでしょう。

     

     

    ここまで述べた改正法が適用されるのは、2019年7月1日以降に亡くなられた方の相続からとなります。しかし、法改正がされたとはいえ、相続にはトラブルが付き物です。問題が生じることをあらかじめ想定しておくことも大事なことと思います。

     

     

    当事務所では、遺言書作成についてのご相談も随時受け付けております。また、相続税に詳しい税理士とも提携しておりますので、安心してご相談いただければと存じます。相続問題でお困りの際は、ぜひ、横浜のはづき司法書士事務所にお任せください。

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